先生!絶対値の扱いには慣れたんですが、
方程式とか不等式を解くのにまだ不安が…。
n浪君。まずは基本を思い出してみましょう。
\(|●|\) はどんな意味でしたっけ?
\(|●|\) は、数直線上で原点から \(●\) までの距離でした!
それはわかりますよ~!
それがわかっているんなら簡単です。
例えば、「\(|x|=3\) を解け。」
と言われたら、原点からの距離が \(3\) となる \(x\) を答えればいいんですよ。
数直線上で原点からの距離が \(3\)…
それって \(x=-3,3\) ってことですか?
OKです。難しくありませんね。
まとめるとこれだけです。
\(c\) は0以上の定数とする。このとき
\(|●|=c\) を満たす\(●\)は、\(●=\pm{c}\) である。
この形ならば面倒な場合分けはいらないわけですね!
問題で確かめてみます~。
次の方程式を解け。
\((1)~~|x+1|=2~~~~(2)~~|2x-1|=3\)
\((1)\) なら
\(x+1=\pm{2}\),移項して \(x=-3,1\)
\((2)\) は
\(2x-1=\pm{3}\) ,移項して \(2x=-2,4\)
最後に2で割って, \(x=-1,2\)
これで合ってますか?
それでは不等式もやってみましょう。
まずはイメージが重要です。
そっか。数直線で考えればなんてことありませんね!
では一度、まとめてみましょうか。
\(c\) は正の定数とする。このとき
\(|●|<c\) を満たす\(●\)は、\(-c<●<c\) である。
\(|●|>c\) を満たす\(●\)は、\(●<-c \) または \(c<●\) である。
\(<\) は \(\leqq\) , \(>\) は \(\geqq\) と変えても同じですね?
同じです。じゃあ問題で確認してみましょう。
次の不等式を解け。
\((1)~~|x-1|\leqq3~~~~(2)~~|3x-2|>5\)
\((1)\) は
\(-3\leqq{x-1}\leqq{3}\)
各辺に\(1\) を加えて, \(-2\leqq{x}\leqq{4}\)
\((2)\) は
\(3x-2<-5\) または \(5<3x-2\)
移項して, \(3x<-3\) または \(7<3x\)
よって \(x<-1~~,~~\dfrac{7}{3}<x\)
はい。これで基本は問題ありませんね。
余裕があればもう少し応用的な絶対値つきの方程式・不等式にもチャレンジしてみましょう。
絶対値の基本的な扱いはコチラ 絶対値の扱い
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